不登校で家庭崩壊しそう…家族関係を立て直す5つの方法

お子さんの不登校が始まってから、家族の雰囲気が変わってしまったと感じていませんか?

「前みたいに笑い合える時間が減った」
「夫婦の会話もはずまない」
「家族がバラバラになってしまった気がする」

そんな風に悩んでいる親御さんって、実は少なくありません。

不登校は、お子さん本人だけの問題としては起こりません。夫婦の関係にも、きょうだいにも、祖父母との関係にも、必ず波が広がります。そしてその波は、対応しないまま置いておくと、少しずつ家族の形を変えていきます。

リコ

私は家族関係修復コーチとして、たくさんのご家庭を見てきました。そこで分かったのは、崩れる家庭と立て直せる家庭を分けるのは、頑張りの量ではないということです。

今回は、不登校が家族に与える5つの影響と、家庭が崩れ始めているときのサイン、そして関係を立て直す5つの方法をお伝えします。ぜひ、最後まで読み進めてくださいね。

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不登校で家庭崩壊することは、本当にあるのでしょうか

いちばん怖いところから、正直にお答えします。

結論から言えば、ほとんどのご家庭は崩壊しません。不登校をきっかけに家族がバラバラになったというケースより、時間はかかっても立て直せたケースのほうが、圧倒的に多いです。

ただし、放っておくと崩れていく構造があるのも事実です。

不登校そのものが家庭を壊すのではありません。壊すのは、そのあとに起きる連鎖のほうです。

対応の方針で夫婦がぶつかる → 話すたびに喧嘩になるので話さなくなる → 母親がひとりで抱える → 疲れ果てて余裕がなくなる → きょうだいに手が回らなくなる → 家の中から会話が消える。

この連鎖は、誰かが悪いから起きるのではありません。全員が良かれと思って動いた結果として起きます。だからこそ、気づかないうちに進んでいくんですね。

裏を返せば、連鎖のどこか1か所を止めれば、崩壊を防げます。

不登校が家族関係に与える5つの影響

まず、実際にどんな変化が起きるのかを整理しましょう。ご自分の家庭に当てはまるものがあるか、確認しながら読んでみてください。

(1)夫婦で対応の方針が食い違う

いちばん多く、いちばん深いところに刺さるのが夫婦間の食い違いです。

「もっと厳しくするべきだ」という考えと、「今は見守るべきだ」という考え。どちらも子どもを思っての意見なのに、正面からぶつかります。

多くの場合、日中の様子を見ている側(多くは母親)は子どもの状態を細かく知っていて、帰宅してから様子を見る側(多くは父親)は断片しか知りません。同じ子どもを見ているのに、持っている情報量がまったく違う。だから結論が合わないのは、ある意味で当然なんです。

つらいのは、この食い違いが「子育ての意見の違い」ではなく「私を分かってくれない」という感覚に変わっていくこと。そこから夫婦の会話そのものが減っていきます。

夫が理解してくれないとお悩みの方は、以下の記事もあわせて読んでみてくださいね。

(2)母親に負担と情報が一極集中する

学校からの電話を受けるのも、スクールカウンセラーと話すのも、フリースクールを調べるのも、日中家にいる本人の様子を見ているのも、たいてい同じ人です。

その結果、母親だけが状況の全部を知っていて、家族の誰も同じ地図を持っていないという状態になります。

こうなると、何が起きるか。まず、判断がすべて一人にのしかかります。次に、説明する手間が増えるので、だんだん相談しなくなります。そして最後には「どうせ言っても分からないから」と、ひとりで決めるようになる。

これが孤立の正体です。周りに人がいないから孤立するのではなく、情報を持ちすぎて共有できなくなるから孤立するんですね。

(3)きょうだいが我慢する側に回る

不登校のお子さんに手がかかるぶん、ほかのお子さんへの関わりは自然と減ります。

そして厄介なことに、きょうだいは「今は自分のことで親を困らせてはいけない」と察してしまうんです。だから、いい子になる。手がかからなくなる。親御さんは「あの子は大丈夫」と思う。

でも、大丈夫ではないことが多いです。学校で「お兄ちゃん来てないよね」と言われて何と答えたらいいか分からなかったり、自分だけ普通に学校へ行くことに後ろめたさを感じていたりします。

(4)祖父母・親族との関係がこじれる

「甘やかしすぎじゃないの」「昔はそんな子いなかった」。悪気なく言われるこの一言が、いちばん刺さるんですよね。

祖父母世代には、不登校という状態の理解そのものが難しいことがあります。そして親御さんの側は、すでに自分を責めている状態なので、外からの言葉が全部「お前のせいだ」に聞こえてしまう。

結果として、実家に行かなくなる。法事や集まりを避けるようになる。親族との関係が細くなると、いざというときに頼れる先が減っていきます。

(5)会話が減り、家の中に沈黙が増える

最後は、家の中の空気そのものです。

学校の話題を避けるようになる。無理に明るい話題を選ぶ。本人が部屋にこもり、家族もそれぞれの部屋にいる時間が増える。気を使い合っているうちに、話すこと自体が減っていきます。

そして沈黙が長くなると、家族はお互いの状態が分からなくなります。分からないから、余計に踏み込めない。この静けさが、崩壊の一歩手前の状態です。

リコ

こうした変化は、多くのご家庭で起こる自然な反応です。これらの変化を恐れるのではなく、新しい家族のあり方を見つけるチャンスと捉えてみてくださいね。

家庭が崩れ始めているときの6つのサイン

ここからは、危険な状態を見分ける具体的なサインをお伝えします。2つ以上当てはまったら、対応を始めてください。

  1. 夫婦がお互いの前で、子どもの話題を避けるようになった
    話すと喧嘩になるので触れない。この「触れない」が続くと、方針の共有ができなくなります。
  2. 家族の誰かが、自室から出てこない時間が延びている
    お子さん本人だけでなく、親御さんやきょうだいの場合もあります。逃げ場が自室しかない状態です。
  3. 食事を一緒にとる回数が、週に2回を切った
    時間帯がずれるのは自然なことですが、意図的に避けているなら別のサインです。
  4. 「私ばっかり」「誰も分かってくれない」が口ぐせになった
    負担の偏りが限界を超えている合図。責める気持ちが家族に向き始めています。
  5. きょうだいが急に手のかからない子になった、または逆に荒れ始めた
    どちらも同じ原因から出ます。「見てほしい」の表現の方向が違うだけです。
  6. 将来の話(進路・仕事・老後)を、家族で一切しなくなった
    未来の話ができないのは、今が苦しすぎるからです。家族としての時間軸が止まっている状態です。

2つ以上当てはまったら、まずこれをしてください

当てはまるものがあっても、慌てないでくださいね。サインが出ている段階なら、まだ十分に立て直せます。ただし、放置はしないでください。当てはまった方に、今日からやっていただきたいことが3つあります。

1つめ。この記事を、パートナーに見せてください。話し合いを始める必要はありません。「これ読んでみて」と渡すだけで構いません。口頭で伝えようとすると、どうしても責める形になります。文章に代わりに言ってもらうほうが、はるかに安全です。

2つめ。今週、決めなくていいことを1つ決めてください。転校、退学、離婚、進路。「これは今月は考えない」と宣言するだけで、思考が回り続けるのが止まります。先送りは無責任ではなく、消耗している時期の正しい判断です。

3つめ。家族以外の誰かに、10分だけ話してください。解決策をもらう必要はありません。状況を言葉にするだけで、頭の中で膨らんでいたものが実際のサイズに戻ります。

この3つは、どれも家族を変えようとしないという共通点があります。崩れかけているときに家族を動かそうとすると、たいてい逆効果になるんですね。次の章で、その理由をお伝えします。

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崩壊の手前で使える「休戦」という選択

サインに気づいた親御さんは、たいてい「何とかしなきゃ」と思われます。話し合いの場を設けよう、夫婦で方針を統一しよう、と。

でも、ここで提案したいのは逆のことです。いったん、休戦してください。

家族が消耗しきっているときに始める話し合いは、ほぼ確実にこじれます。お互いに余裕がないので、相手の言葉を悪い方に受け取ってしまうからです。解決しようとするほど、傷が増えていく。

休戦とは、こういうことです。

  • 解決を目指す話し合いを、いったん止める。「今は結論を出さない」と決めるだけでいいんです
  • 役割を一時的に減らす。手の込んだ食事、行事への参加、完璧な家事。この時期は減らして構いません
  • 判断を先送りにする。転校、退学、離婚。大きな決断は、疲れが抜けてからにしてください

「休戦」と「放置」はどう違うのか

ここは誤解されやすいので、はっきり分けておきますね。

放置は、関わりをやめることです。休戦は、勝ち負けを決めるのをやめることです。

休戦している間も、朝は「おはよう」と言いますし、ご飯は一緒に食べます。夫婦も、天気の話や仕事の話はします。日常のやりとりは続けたまま、「この問題をどうするか」の議論だけを棚に上げる。それが休戦です。

期限を決めておくと、さらに安心できます。「今月いっぱいは方針の話をしない」「夏休みが終わるまでは決めない」。終わりがあると分かっていれば、先送りは逃げになりません。

休戦をパートナーにどう切り出すか

言い方も具体的にお伝えしておきます。説得しようとしないのがコツです。

「もう話し合っても、お互い疲れるだけになってる気がするの。今月は方針の話をやめて、二人とも少し休まない? 来月にまた考えよう」

相手の意見を否定していないのがポイントです。どちらが正しいかを保留にして、時間だけを提案しています。この形なら、方針が正反対の相手でも受け入れやすいんですね。

「何もしないなんて、状況が悪くなるだけでは」と思われるかもしれません。でも、家族が壊れるのは、何もしないときではなく、余力がないのに全力でぶつかったときです。

頑張って立て直すより、まずゆるめる。ゆるめて余力が戻ってから、初めて立て直しが始まります。順番を逆にしないでくださいね。

不登校を機に家族関係を見直す

余力が少し戻ってきたら、ここからが立て直しです。5つの方法を、取り組みやすい順に並べました。全部やる必要はありません。1つでいいので選んでください。

立て直し(1)夫婦で「一致させないこと」を先に決める

夫婦の方針を統一しようとするのは、実はハードルが高すぎます。育ってきた環境も、持っている情報量も違うのですから、完全に一致するほうが不自然なんですね。

そこで発想を変えます。一致させることではなく、一致させなくていいことを先に決めてください。

たとえば「学校に行くかどうかは母が窓口。父は口を出さない」「進路の情報収集は父の担当」「ただし、本人の前で対応方針を否定し合うのはやめる」。この最後の一行だけ守れれば、あとは違っていて構いません。

夫婦が同じ意見であることより、お子さんの前で分裂して見えないことのほうがずっと大事です。

立て直し(2)家庭内の役割を分け直す

影響(2) でお伝えしたとおり、情報と負担は一人に集まりがちです。これを意図的に分けます。

ポイントは、「手伝って」ではなく「これはあなたの担当」と渡すこと。手伝いだと、結局は指示を出す人が必要になり、負担は減りません。「ゴミ出しを手伝って」は指示ですが、「ゴミ全般はお願い」は移譲です。この違いは大きいんですよ。

学校への連絡、進路情報の収集、きょうだいの送迎、週末の食事。丸ごと1つ渡してしまってください。

そして、渡したあとが本番です。やり方が自分と違っても、口を出さない。ここが我慢のしどころ。手順を直したくなった時点で、その仕事はまた自分に戻ってきます。多少雑でも回っているなら、それでいいんです。

立て直し(3)きょうだいと1対1の時間をつくる

長さは必要ありません。週に15分でも、二人きりの時間があるかどうかで全然違います。

コンビニに一緒に行く、送迎の車の中で話す、その子の好きな話題を聞く。ここで大事なのは、不登校のお子さんの話をしないこと。「お兄ちゃんのことどう思う?」も聞かないでください。その時間だけは、この子が主役です。

「話したいことある?」と聞く必要もありません。ただ二人でいる。それだけで「自分も見てもらえている」は伝わります。

もし可能なら、予定として先に決めてしまうのがおすすめです。「毎週土曜の朝はあなたと買い物」と決まっていると、その子は1週間それを待てます。待てるものがあること自体が、支えになるんですね。

立て直し(4)家族以外の相談先を1つ持つ

家族の中だけで解決しようとすると、必ず誰かが限界を迎えます。家の外に、話せる先を1つ作ってください。

親の会、スクールカウンセラー、教育支援センター、医療機関、私たちのような支援者。どこでも構いません。大事なのは、「うちの子が不登校です」を説明しなくていい相手が1人いることです。

説明が要らない相手と話せると、それだけで消耗がぐっと減ります。家族の外に受け皿があると、家族の中の圧力が下がるんですね。

一度行って合わなければ、変えて構いません。「1回試して違ったから相談はもうやめる」だけは、しないでください。相性の問題であって、相談そのものが向いていないわけではありませんから。

立て直し(5)親自身の時間を先に確保する

最後は、いちばん後回しにされがちなことです。

「家族が落ち着いたら自分のことをしよう」と考えている方が多いのですが、その順番だと永遠に来ません。先に確保してください。カレンダーに書き込んでしまうのがおすすめです。

そして、罪悪感が湧いてきても予定を消さないでください。「子どもが家にいるのに自分だけ出かけるなんて」と思うのは自然なことですが、それに従っていると、いつまでも自分の番が来ません。

家族の中でいちばん長く走り続けるのは、親御さんです。長距離を走る人が先に給水するのは、わがままではなく必要な段取りなんですよ。

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「離婚しかない」と思うところまで来てしまったら

ここまで来てしまった方にも、正直にお伝えしたいことがあります。

不登校をきっかけに夫婦関係が限界に達し、離婚を考えるところまで進むご家庭は、実際にあります。その考えが浮かぶことを、おかしいとも、根性が足りないとも思いません。

ただ、お伝えしたいことが1つだけあります。

今の消耗した状態で、人生の決断をしないでください。

これは離婚を止めているのではありません。判断の時期を選んでほしいということです。

不登校の対応が続いている時期の親御さんは、睡眠が浅く、責任を一人で抱え、先が見えない状態にあります。この状態は、判断能力そのものを下げます。同じ状況でも、疲れているときは「もう無理だ」と見え、少し回復すると「なんとかなるかも」と見える。事実は変わっていないのに、です。

だから順番はこうしてください。まず休戦する。少し余力を戻す。それから、まだ同じ結論なら、そのときに考える。

ちなみに「不登校が原因の離婚率」を知りたくて検索される方がいらっしゃいますが、そうした公的な統計はありません。数字を探して安心したり絶望したりする必要はないんですよ。

もし今、心も体も限界だと感じているなら、家族の問題として考える前に、ご自身の回復を最優先にしてください。あなたが倒れないことが、この家族にとって最優先の課題です。

まとめ|不登校から家族に笑顔を取り戻すために

不登校によって家族関係が変化するのは、決して珍しいことではありません。夫婦の方針が食い違い、母親に負担が集中し、きょうだいが我慢し、祖父母との関係がこじれ、家の中から会話が減っていく。この連鎖は、誰が悪いわけでもなく起こります。

ただし、連鎖のどこか1か所を止めれば、崩壊には至りません。

家庭が崩れ始めているサインに2つ以上当てはまったら、まず休戦してください。解決を目指す話し合いを止め、役割を減らし、大きな決断を先送りにする。頑張って立て直すのは、余力が戻ってからです。

そして立て直しの5つ。夫婦で一致させないことを決める、役割を分け直す、きょうだいと1対1の時間をつくる、家族以外の相談先を持つ、親自身の時間を先に確保する。1つでいいので選んでください。

家族関係の改善には時間がかかります。短期間での変化を期待しすぎず、小さな変化を積み重ねていってくださいね。家族は、崩れる前にゆるめていいんです。

リコ

家族に笑顔を取り戻せる日は必ず来ます。お子さんの回復と家族の幸せを信じて、一歩ずつ進んでいきましょう。

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どうしてこんなにも頑張っているのに、子どもは動いてくれないんだろう…
そんなふうに悩んでいませんか?

不登校の子どもへの接し方で、良かれと思ってやっている行動が実は逆効果になっているかも?!今回は、親が無意識にしてしまう9つのNG支援を解説します。子どもを追い詰めず、適切にサポートするために知っておくべき重要なポイントをわかりやすく紹介します。

ぜひご覧になってくださいね♪

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